唐突ですがブログ更新のネタに「ミニ×3SS」はじめてみようと思います。
(ミニミニミニサイズのショートストーリーの略。某いぬぼくっぽく略してみたけどパッと見意味わかりませんね)
めっちゃ短いです。
続き物が多いです。
別目、ネタだけメモして放置してたファイルの再利用。
カテゴリの「ミニ×3SS」からまとめて読めるようにしておきます。
第一回目 「斎藤一脱隊事件 そのいち」(オールキャラ)
食欲の秋――
長かった夏が終わりを告げた事で、土方は今までずっと見ないふりをしてきた問題に決着をつけるべきか否か、迷っていた。
「……やっぱり、決断するべきだよな」
本当は、解っていたのだ。
斎藤の要求を、いつかは断らなければならない日が来ると。
斎藤が側近に近い隊士だったからこそ、いままで黙認してきたが――親しいからこそ、時には心を鬼にして断らなければならない事もあるだろう。
【あれ】を諦める事によって、もっと栄養が高く、腹の足しになる食材を買う事が出来るのだ。というか、ぶっちゃけ【あれ】を重要視しているのは斎藤だけなので、他の隊士たちは別の食材でも何ら問題は無いと言える。
「許せ、斎藤……」
俺には、隊士達の健康を守る義務がある。
そう自分に言い聞かせ、土方は斎藤以外の隊士に指示を出した。そして――
その日以来、食卓から【豆腐】が消えた。